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駆け出し芸人必見!お笑いオーディションの内容・受ける時のポイント

連載
公開日:2020年10月8日 更新日:2021年1月5日

執筆:東大卒芸人 山口おべん

1988年生まれ。私立開成中学校・高等学校、東京大学文学部言語文化学科言語学専修課程卒業。W東大卒コンビとして「アメトーーク!」など番組出演。 2020年1月から、コンビで自身のみエージェント制を選択。芸人になった動機はいくつかあるが、一番は「モテたかったから」。

お笑いで活躍するにはどうすればいいでしょうか?

理想は直接オファーを頂くことです。けれど、そこまで行くにはどこかで自分の武器を関係者に知ってもらう必要があります。誰かに見出されたり、経験で磨かれたりする部分もあるので、オーディションを受けることには大きな意味があります。

もっとも、かくいう僕、山口おべんは東大卒という肩書のおかげで、過去の出演のほとんどがご指名です。しかし、その武器だけでは足りないから苦戦しているわけで…それはともかく、もっとデビュー当初から劇場だけでなく、オーディションを意識しておけばよかったなとよく思います。

でも、オーディションの様子って想像がつかないですよね?なので、今回は詳しく書いちゃいます。



オーディションは場所も形式も色々

当然と言えば当然ですが、オーディションにこれといった決まりはありません。

内容:

企画次第です。1~2分ネタ(×数本)の簡単なネタ見せが多いですが、トークのものだと就活面接みたいなときもあります。クイズのオーディションは筆記テストを解いたりします。

人数:

審査する方が1人のこともあれば、4~5人以上いらっしゃることもあります。芸人側も一組ずつ入ることもあれば、何組かまとめて入ることもあります。

場所:

TV局の広すぎる部屋のこともあれば、オフィスの片隅の狭い会議室のこともあります。

ちなみに、僕の独断と偏見による「迷子になりやすいTV局ランキング」は、
日テレ > TBS > テレ朝 です。
え?フジがないって?それは僕のデータがないからです。

オーディション会場には集合時間より早く行くべし

千差万別なオーディションですが、共通して言えるアドバイスが一つあります。それは、「入り時間の30分前を目安に行け」です。

入り時間はあくまで入り時間であり、すぐにオーディションが始まるわけではありません。にもかかわらず、なぜ早く行くべきなのか。

それは、アンケートの記入がよくあるからです。

オーディションはたいていアンケートの内容を元に進められます。そのため、とても大切なのですが、到着後は着替えやネタの練習、トイレなどで意外と焦ります。加えて、アンケートを早めに回収される場合もあり、なかなか普段通り頭が回らないのです。苦し紛れで無理やり空欄を埋めた日には、始まる前から戦意喪失です。

以下、実際に聞かれたことの一例です。
・出演歴 -「セリフの有無」まで書く場合も
・出演者に言いたいこと -共通点などあれば
・身の回りのイチオシ芸人 -若手発掘のため
・特技 -短い尺でアピールできる
・最後に自己アピール -この辺は就活と一緒

あと、意外に戸惑うのが「持ちネタの名前を書け」というもの。最近はYouTube用にネタに名前をつけたりしますが、以前は名前を付ける機会は限られていました。コンビだと一人では決められませんし、名前でオチを言ってしまうとまずいので、考えるのに少し時間を食います。

また、企画内容に関係なく、なぜか最終学歴を書かされることは多いです。きっと僕は有利なはずですが、僕が鈍感すぎるのか、有利だと感じたことはありません。

反応に差がある

審査する方の人数にも幅がありますが、そのリアクションにも幅があります。そのため、知り合いの芸人が控室に戻ってくると空気が重いかどうか聞く、というのがお決まりの光景です。

本当に幅があります。めちゃくちゃ笑ってくれることもあります。特にADさんが率先してやりやすい空気を作ってくださるときはありがたいですが、それで落ちたときは人間不信になります。

要注意なのは、入室したら若手作家さんが1人と、カメラが1台置いてあった場合。これは、限りなく笑ってくれない可能性が高いです。おそらく、作家さんは簡単な足切り&質疑応答のためにいて、後で偉い人が映像を見て選ぶのでしょう。笑い声が邪魔にならないようになのか、ラグビー日本代表になれそうなぐらい笑いません。

もっとも、審査する側も1日に何時間も見続けるので、疲れるし、変わり映えなく見えるのは仕方ありません。そんな中でインパクトを残す人が、ビッグチャンスを掴むのでしょう。

吉本は社内選抜

これは吉本興業社内の話になりますが、オーディションで大変なのはむしろ行くまでだという話です。

他事務所の芸人さんと話していると、「あのオーディションどうした?」という話に吉本勢だけついていけないことがあります。なぜなら、そんな情報知らないからです。吉本は人数が多すぎる(&しょうもない芸人もいる?)ため、社内でふるいにかけてから情報が回ってきます。

ある有名クイズ番組のオーディションに行ったとき、吉本からは平均偏差値70くらいの高学歴メンツでした。しかし、小さな事務所の方が同じくらいの人数来られていたので聞くと、事務所で貼り出されていた告知に応募すれば誰でもOKだったとのこと。個性的な方々で、オーディションでとった笑いの偏差値は70くらいでしたが、残念ながらそういう趣旨ではなかったようです。

吉本の先輩がMCの番組などでは、吉本本社で吉本だけの1次審査のこともあります。この場合は一斉メールで募集があり、誰でもエントリーできます。本社だからホーム…ということもなく、すれ違う社員さんには逐一挨拶するし、たまに有名な先輩と遭遇することもあるので、結局同じくらい緊張します。

まとめ

結局、オーディションはどうすれば受かるの?…分かりません!本当にケースバイケースで、それは企画自体が常に新しいものを求められるからでもあります。だからこそ、芸能は飽きません。

とはいえ、初めのうちは必要以上に緊張するし、勝手が分からないことで落ちるのはもったいないです。この記事を読んで、少しでもイメージが湧いたら嬉しいです。ただ、万が一僕と同じオーディションを受けるときには、実力をフルに発揮しないようお願いいたします。

執筆:東大卒芸人 山口おべん

1988年生まれ。私立開成中学校・高等学校、東京大学文学部言語文化学科言語学専修課程卒業。W東大卒コンビとして「アメトーーク!」など番組出演。 2020年1月から、コンビで自身のみエージェント制を選択。芸人になった動機はいくつかあるが、一番は「モテたかったから」。