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よしもとの養成所「NSC」の1年間を教えちゃいます

お役立ち
公開日:2019年8月18日 更新日:2021年1月5日

執筆:ざっきー

胸筋生まれ大腿筋育ち三度の飯よりポージングが好きなざっきーです。 新宿2丁目でモテそうだねってよくいわれます。最近の悩みは顔出しパネルに顔を入れると外れなくなることです。

よしもとの養成所、吉本総合芸能学院(以下、NSC)に入ったら、1年間どんな事をするのか気になりますよね。
正直、公式のHPからパンフレットを取り寄せても、そこまで詳しくは書いていません。

そこで今回は、実際に東京NSCを卒業し、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに約3年間在籍していた私が、NSCの1年間を大まかな月に分けて、そのスケジュール(イベント等)をザッと書いていこうと思います!

(※過去の情報なので、今は若干変わってるものもあると思いますがそこはご愛嬌で!)



4〜6月

入学式

そこまで堅苦しいものではないですが(みんな私服ですし)どこかの広〜いホールを貸し切って、全員集合します。顔合わせでもないですが、初めてそこで、「こんなに居るのか同期が。」と実感するわけです。そこではまぁ、NSCのお偉いさんの話を聞くだけです。。軽い激励というかそんなもんです。
そこでは、アシスタントとして1年間お手伝いをする、一期上の先輩(前年度卒業生)達が運営を手伝っている為、顔を覚えておくと授業が始まっても挨拶をし忘れなくて良いかと思います。


それと、その年の人数に応じてですが約1〜8組のクラス割りも発表されます。
これは面白さなどは関係なく、ランダムで分けられるただのクラスです。夏まではこのクラスで授業を受けるので、組が同じ奴とは割と仲良くなりやすいです。近い所で同じクラスからコンビを組むやつも結構います。

授業(ネタ見せ)開始!

以前にも書きましたが、まず最初にアシスタントや、スタッフの方々からNSCのルールやマナーを徹底的に厳しく言われます!

そして4月から基礎授業だけではなく、すぐにバンバンとネタ見せの授業も始まります。
相方が既にいる人はスタートダッシュもきりやすいです。いない人はピンでもエントリーしましょう。そこで目立てば組みたいと言ってくる人も居ると思います。


「相方探しの会」というのもすぐに開かれます。僕は既に相方が居たので参加した事はないですが、先輩のMCで進行し、自己PRタイムがあったりと、どんな奴がいるか色々わかるような会だそうです。

あと、実はNSC在学中に解散するコンビも多いです。他のクラスの授業を見学して、面白いネタをしていた奴を覚えておいて、解散したら声をかけるというのも手ですね。そんな人もいました。

在学生ライブ

6月に在学生の初ライブがあります。
これはエントリーすれば誰でも出れた気がします。お客さんもNSC生が呼んだ身内だけなので、あたたかいです。
授業で評価されても客にウケるかどうかは別物。客前でやる事で学ぶものの方が多いです。
よしもとは劇場も持っていますし、とにかく場数が多く踏めるというのがメリット。
在学生ライブは1年間に何度かあります。

7〜9月

だんだんと授業や、クラスにも慣れてきた頃。
人前でネタをする機会も増えてきます。

キングオブコント予選

7月からキングオブコント予選がスタートします。もちろんNSC生もエントリーできます!
在学生ライブとは違った外の劇場。いつもとは違う客層。色々勉強になると思います。
在学中に勝ち上がれればかなり評価されます。

M-1予選

8月あたりからはM-1予選も始まります。
僕らの時は「THE MANZAI」の頃だったので在学中はエントリーできませんでした。(プロの漫才師限定だった為)
ですが、プロアマ問わないのがM-1グランプリ。M-1を見て芸人を始めた人は多いはずなのでみんな気合いが入ります。

夏合宿

9月には大阪、東京、合同で毎年恒例の夏合宿が待っています。
これはお金もかかるので自由参加です。(たしか4万円)行かない人も結構います。

合宿はとにかくお笑い漬けの2泊3日間!
合宿だけに限りませんが、兎に角目立つことが大事です。


まず、何台かのバスで合宿所に行くのですが、そのバスの割り振りが実は10月のクラス替えの評価と直結していた気がします。「あれ?ネタ見せでいつも評価されてた奴らがバス固まってるな」みたいな。
だから、自分が面白くないやつらとバスが一緒だったら、焦った方がいいかもしれません。

そしてそのバスからもう合宿はスタートしています。バスの中にはよしもとの先輩方が乗っていてバスの中でも色々なゲームなどが行われ、休む暇はありません。
内容等はまた次の機会に詳しく書きますが、現地に着いてからは大阪の同期とも初めて顔合わせします。またここでも「こんなに同期がいんのか…!」と実感するわけです。


ちなみに合宿では最後にMVPが発表されます。
合宿のMVPになった人は必ず売れているというジンクスがあるとか、ないとか。あるとか。
(例えば、ゆりやんレトリィバァは合宿のMVPに選ばれ、大ライブでも優勝し首席で卒業していました。)

10〜12月

この時期になると、すでに辞めてる奴も多く、最初よりだいぶ人数も少なってきています。
「気づいたらあいつ来てないな」みたいな。

クラス替え

10月にとうとうクラス替えがあります!
Aクラス(10組前後)、Bクラス(15組前後)、Cクラス(その他100組以上。Cの中でもC1、C2、C3と分かれています)
正直まぁ、Cクラスの授業は酷いです。
見てられないようなネタの組も多いし、空気というか授業の雰囲気もなんだか悪い。
もちろんCの中でも面白いやつはいますし、ネタ見せの評価がよければ月毎に上クラスとの入れ替えもありますよ。
逆に上から落ちてくる人もいます。あと、解散するとみんなCからはじまります。


僕はBクラスでしたが、ABクラスは人数も少ないのでじっくり見てもらえます。

けれど卒業したら、そんな評価は全然関係ないです。「NSCの時俺、Aクラスだったぜ〜」などと自分で言ってるやつは居ませんし。
逆に今売れている人でもCクラスだったって人はいます。

選抜クラス

講師ごとに選抜クラスも出てきます。
選抜クラスにはその講師の特別授業があり、プラスな事が多いです。
ちなみに演技の授業にも選抜クラスがあり、そこに入ると卒業公演で劇に出れます。

他事務所対抗戦

他事務所の選抜されたスクール生との交流戦ライブがあります。
僕らの頃は、東京NSC vs スクールJCA(人力舎養成所)でしたが、今ではWCS(ワタナベコメディスクール)も入り、東京NSC vs JCA vs WCSのみつどもえライブもあるみたいですね。

ちなみにこれはオーディションがあり、7組前後が選抜され出場できます。
普段の授業での評価ももちろんあると思いますが。

NSC東西戦

そして、大阪NSC vs 東京NSCの東西対決ライブも行われます!
こちらも選抜された数組でのバトル。
ちなみに「大阪の陣」「東京の陣」と2回行われ、各ホーム、アウェイの場所で戦われます。

1〜3月

年末年始あたりからは通常授業も減り、卒業に向けた準備が増えて行きます。

興行実践ライブ

何班かに分けられ、自分らで0から企画、構成、出演する授業!
ちなみに作家コースの同期達とも、一緒に企画を考えます。今まで、個々でネタだけをやっていてからの集団行動。尖ってるやつもいるので意見がぶつかる事も。
実際に興行をするので、ライブ後は結構厳しくダメ出しされます。
でもネタ以外のコーナーなどをやる初めてのライブ、楽しいと思いますよ。

大ライブ

2月に行われるビッグイベント!!
正直卒業公演よりもこいつが一番大事です。


有名な方がMCをされ、なんとキャパ2000人以上のホールで行われます。(NHKホールなど!)
東京NSCの全組(100組以上)がそれぞれ1分ネタを披露。勝ち上がった数組がもう1ネタ披露し、優勝を決めます。その日優勝したその1組が首席で卒業!ということになります!
首席で卒業すると、1ヶ月間丸々仕事でスケジュールが埋まります。最速で単独ライブもやらせてもらえます!
同期で誰よりもスタートダッシュを切れるというわけです。卒業後みんな出演することになる無限大ホールのランキングも初月から優遇されたりとおいしい事づくしです。

ちなみに大阪でも同日に大ライブが行われ、西の首席も決まります。

卒業公演

あっという間に3月になり、卒業公演です。
これはいくつかの演目に分かれていて、選抜された所に出演できます。

記憶では、
・ネタ
・演技
・ダンス
・その他(カンフーの演舞などなど)
とまぁ、こんな感じ。

ネタと演技は選抜メンバーも少なく、メインです。しかし、どこかの演目で1人1回は出れます。

なんかまぁ、卒業公演は大ライブと違ってバトルでもないので思い出って感じです!

まとめ

NSCという狭い世界に捉われず、長い目で先を見れていた方が良いと思いますが、まずは同期の中で目立つ、というのもとっても大事。

その為に、情報を役立てて頂けたらと思います。

執筆:ざっきー

胸筋生まれ大腿筋育ち三度の飯よりポージングが好きなざっきーです。 新宿2丁目でモテそうだねってよくいわれます。最近の悩みは顔出しパネルに顔を入れると外れなくなることです。