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お笑い芸人の仕事の楽しさ・やりがいとは?芸人を10年やって良かったこと

連載
公開日:2021年11月8日

執筆:吉松ゴリラ

SHUプロモーション所属。宮崎大学大学院主席。もともとコンビで活動していたが、解散後ピンへ転身。「激レアさんを連れてきた。」「新春おもしろ荘」「ガキの使いやあらへんで!」「ウチのガヤがすみません!」など多数出演。

みなさんこんにちは。
芸歴10年目。事務所のイケメン担当、吉松ゴリラです。

今回は、芸人という仕事の楽しさについてお話します。

といってもこのテーマは範囲が広く、芸人によって楽しさ・やりがいを感じる内容も変わっていくと思います。

今回は、芸人を10年やっているぼくが感じた楽しさを挙げていきます。

このコラムを読んでもらうと
・芸人という仕事の楽しさ
が分かります。

是非、最後までご一読ください。

お笑いスキルのレベルアップを感じた時

多くの芸人が、これを一番にあげるのではないでしょうか。
お笑いスキルと大きく括りましたが、そのレベルアップ箇所は様々です。

【スキルアップ例】
・ネタのボケ、ツッコミとしてのスキルアップ
・フリートークでのボケ、ツッコミとしてのスキルアップ
・エピソードトークのスキルアップ
・MCとしてのスキルアップ
・裏回しとしてのスキルアップ
・前説としてのスキルアップ …etc

得意ジャンルでのスキルアップから、「今までできなかった事がいつの間にかできるようになっていた時」「憧れていた先輩のような笑いをできるようになった時」など、芸人ならではの喜びがあります。

ちなみにぼくは、コンビのボケ時代を経てピン芸人になったのですが、スキルアップを感じたのはピンになってからが多かったです。

コンビ時代は、相方とのコンビネーションがうまくいかず、自分のボケ方とか以前の問題で笑いにつながらない事が多く、自分の努力で修正しようがない所で多くつまづいていました。
※恐らくそれは、相方にもいえた事だと思います。

そうなると努力も、「自分の能力を伸ばす」というより「このボケ方は相方がツッコむとウケないから、他のボケにしよう」と、「相方にあうボケ方」を探す作業が中心でした。

しかし、ピンになってからは全て自分1人でやれるので、努力の仕方が変わりました。
ウケた時・ウケなかった時を自分で分析し、どうすればもっとウケるのかを考え、分析結果を反映させ、フリを足したり、言い方を変えたり、「自分の能力の足し算になる努力」が中心になりました。

そうすると、少しづつ、少しづつ、本当に少しづつではありますが、コンビ時代よりウケる箇所が増えるようになり、努力したら努力した分だけ着実に地力がついていくを感じました。

これはとても嬉しかったです。

大好きなお笑いにたくさん触れられる

芸人同士で飲むと、100%、「お笑いをする」か「お笑いを語る」のどちらかになります。

それが多い時だと、毎日です。

今はどうかは知りませんが、ぼくが以前社会人をやっていた時は、ぼく以上に「お笑いが好き」という人間は周りにいませんでした。

恐らく社会人の方の飲み会の話だと、仕事の話、仕事の愚痴、異性の話、趣味の話がほとんどだと思います。

芸人の飲み会だと、基本的にネタの話(最近誰のどのネタがおもしろいとか)、芸人の話(最近あの人のツッコミがおもしろいとか)、個人の思うお笑い論など、お笑いの話だけで5時間も6時間も話しています。

これが一人前の大人として正しいのかは置いといて、大好きなお笑いについてずっと触れていられるというのは、芸人を目指すほどお笑い好きな方からすると、とても幸せな事だと思います。

お笑いに熱い仲間ができる

同期や先輩、後輩など、お笑いに熱い仲間ができます。
お互いのネタへの推敲や、どうしたら各々がよりレベルアップできるかなどを話します。

それこそ、上述した飲み会なんかではこれがテーマになったりもします。会社の会議と違い、真剣に考えているテーマがネタやキャラの事なので、アイディアが爆笑を生めば採用される感じです。

なので各々が力試しとばかりに笑いを取り合う、笑いの絶えない飲み会となります。

ちなみにお笑い芸人は不思議なもので、売れる枠が決まっている以上、ライバルは1人でも少ない方がいいはずなのに、なぜかみんなで、みんながどうしたら売れるか、おもしろくなるかを考えます。

売れた芸人に話を聞くと「売れたネタやキャラに芸人仲間のアドバイスがあった」なんてのはよくある話です。
不思議ですが、このようなお笑いに熱い仲間ができます。

ライブを見れる

尊敬できる先輩や同期のライブを、見学させてもらえます。

これは当然一般の方も、ライブを見に行けば見れるんですが、その後、ライブ中の裏話や、めっちゃおもしろかったネタがどう作られたかなど、一歩踏み込んだところまで知る事ができます。

人生を楽しむ能力がつく

少々の不幸にはヘコたれない、人生を楽しむ力がつきます。

みなさんもバラエティ番組で、芸人が、自分の失敗談や不幸話をしているのを見た事があるでしょう。
むしろ、トークテーマとしては一番スタンダードなものかもしれません。芸人にとって失敗談や不幸話は、財産のようなものです。

芸人を続けていると、お笑い能力が高くなります。
お笑い能力が高くなると、自分に降りかかった不幸なんかも笑いに変える事ができます。
不幸を笑いに変える事ができるようになると、不幸が怖くなくなります。
財産が増えるようなものなんで。

例えば、一般の方が「明日の大事なプレゼンで失敗したらどうしよう?」と悩んだりする所を、芸人は「成功したら成功したでいいし、失敗したら失敗したで今後トークのネタになるんでいい」と考えます。

そうすると、不幸・失敗が怖くない人間ができあがり、一般の人以上に、タフに生きる事ができます。

ただこれが災いして、タフに生きすぎたが故に鬼のような借金を抱えて芸人をやめる事になるヤツも多いので、一長一短とも言えます。

笑える、とにかく人の一生分はすぐ笑える

芸人になると、とにかくあちこちで笑えます。

無理矢理笑っているわけではなく、一般の人がなかなか出会えないおもしろいバカ話があちこちに転がっているのです。
芸人は、バカなヤツばかりなので(笑)。

ちなみにぼくの体感ですが、吉本興業のお笑い養成所NSCに入った半年間で、社会人をやっていた3年間の笑いの量をはるかに超えました。

芸人は同期とライブ会場に行くまでの間で笑い、楽屋で先輩芸人と話して笑い、ライブで笑い、ライブ後の楽屋で笑い、打ち上げの居酒屋で笑います。

1日中笑っている訳で、恐らく世界で一番笑ってる人種でしょう。

恐らく芸人として活動している中で、ネタ作り・ネタ合わせの時間以外で笑いがなくなる瞬間はほとんどないのではないでしょうか。

ちなみに、ぼくが芸人として過ごしてきた10年の間に、色々な芸人が辞めていきました。もともと900人いた同期のうち、今残っているのは100人もいないでしょう。

しかし、辞める人間から「芸人やらなきゃよかった」は一度も聞いた事がありません。

少なくとも、楽しくおもしろい時間であったのだと思います。

尊敬している先輩に笑ってもらえる

「昔からTVで見ていた」というレベルの先輩に、笑ってもらえます。

ぼくの場合は本当にありがたい事に、ヒロミさん、フットボールアワーの後藤さんや、舞台で憧れていた先輩、チョコレートプラネットさん、相席スタートさん、鬼越トマホークさんなど、たくさんの先輩方とTV番組でご一緒させて頂きました。

同業者となる前から知っている大先輩や、同業者になってから舞台で見て圧倒された先輩なんかと一緒の舞台を踏めただけでも、本当に嬉しい事なのですが、そんな尊敬できる先輩に笑ってもらえるというのは、本当に嬉しいです。

ビジネスマンであれば、会社をまたいで尊敬している経営者に企画書をほめられるようなもので、一瞬で今まで全てが報われるような、嬉しさがあります。

まとめ

今回は、芸人という仕事の楽しさ、やりがいについてお話させて頂きました。

色々書かせて頂きましたが、全芸人に共通でいえる事は「お客さんの前で、めっちゃウケた時が一番嬉しい」だと思います。

舞台の下で聞く笑い声と、舞台上で聞く笑い声の大きさは全く違います。めっちゃウケた時は、一般の方が聞くことはないであろう音が聞こえます。お客さんの体が、くの字に曲がっている姿が見えます。

芸人は同じエンターテイメントを提供しているYouTuberやTikTokerと違い、お客さんの前でその反応をダイレクトに受け取る職業です。仕事として当てにいった一言一言の結果が、即その場で分かります。

自分の作品や、当日までの努力が大勢のお客さんに評価された時の喜びは、芸人ならではだと思います。

今回の記事が、みなさんのお役に立つと幸いです。
ご一読、ありがとうございました。

執筆:吉松ゴリラ

SHUプロモーション所属。宮崎大学大学院主席。もともとコンビで活動していたが、解散後ピンへ転身。「激レアさんを連れてきた。」「新春おもしろ荘」「ガキの使いやあらへんで!」「ウチのガヤがすみません!」など多数出演。